ひさの星 斎藤隆介作 岩崎ちひろ絵 あらすじ

ひさの星
斎藤隆介作 岩崎ちひろ絵
岩崎書店 1996(1972)
31p 29× 25cm(創作絵本7)
〔程度〕小中
定価 本体1,262円(税別)

 

【昔、秋田の北のはずれに、ひさという、いつもひっそりと
目立たないおなごわらしが住んでいた。大雨が続き、村の近く
を流れるかまぞこ川の水かさが増し、濁流が音をたてて川辺を
洗った。やっと小降りになった雨にうたれて、小さな政吉が泣
いていた。うずまく流れに身の危険をかえりみず、ひさが政吉
を助けたのだ。村人たちは、ひさを捜した。しかし、ひさはど
こにもいなかった。雨のやんだ、澄みきった夜空に青白い星が
輝いた。その日から星が出るたびに「今夜もひさの星がひかっ
てる」と村人たちは言ったそうな。】
ひさの星は斎藤隆介が追求し続けている、人間の心やさしさ
とは何かを、哀しさを秘めた珠玉のような心根のひとりのおな
ごわらしの生きる姿の中にうたいあげた物語です。
たらしこみ手法を存分に駆使したみごとな絵は明暗静動の展
開や、絵だけで語る場面など心にくい構成でひさのいじらしい
心情を描いています。導入部に描かれている蛍火はひさの心を
象徴し、はかなさの中に静かに燃えつづける小さな灯として読
者の心をゆさぶります。子殺しや子捨ての横行するすさんだ世
の中に、ひさの星のような物語を、子どもたちひとりひとりに
語り伝えて欲しいものです。私の幼稚園でひさの星を読んだ子
どもたちが、皆で協力しあい、夜空をさまよいながら、輝きを
まし、人々の心をやさしく包んでくれる星の親子のお話を紙芝
居につくりあげた時、ひさの心が、静かにもえる美しい灯とな
って子どもたちの中に生きつづけるであろうと思ったものです。

 
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