絵本玉虫厨子の物語 平塚武二作 太田大八画

絵本玉虫厨子の物語
平塚武二作 太田大八画
童心社 1997(1980)
45p 25〉〈27cm
〔程度〕中学
定価 本体1,650円(税別)

WS000458

【若い仏師若麻呂はひたすら美を追求して、厨子作りに打ち
込んでいました。それは人目にはもう立派に出来上がっている
ようでした。しかし若麻呂の仕事は終わりません。仕上げの工
夫がつかないのです。美しいものに近づいたかと思えば、又、
遠くで輝くばかりです。うつうつと野辺に出た若麻呂が見たも
のは、玉虫の美しさでした。その日から、玉虫の羽を厨子には
って仕上げるために、幾日も玉虫を探して野山をかけ巡ります。
気がふれたとの噂も、あれ程恋した娘の嘆きも耳に入りません。
玉虫を探しながら自然の中で見た、様々の生あるものの営みは、
美しいものも醜いものもこの世の不思議に満ちています。美は、
美の中にだけあるのではない、醜いものからも生まれるのだと、
美の誠に目覚めるのでした。】
平塚武二の代表作といわれる児童文学の名作です。仏教文化
の花咲いた奈良時代を背景に、こくのある美しい文章で描いて
います。内から衝き上げる激しい思いにかられて、ひたすら美
を求めてやまない仏師が辿る、精神遍歴の有り様は、美の本質、
生き方の根源的なものをも間うています。この原作の世界を、
絵巻や曼陀羅、そして大和絵のイメージを取り入れて、新しく
蘇らせました。俯敵的に見た奈良の都の風俗。背景に織りなす
装飾的紋様。巧みな構図と豊麗な色彩で、浪漫的情調と日本的
情趣に富む世界を繰りひろげて見せます。
自由に、絵画的発想と技法を試みながら、大人の趣味的絵本
に飛躍せず、内容の深い原作の世界をとらえて、視覚的に展げ
ているところに絵本化の意義があるといえます

 
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